皆さんは門前仲町という地名を聞いたことがあるでしょうか?
歴史の長い街で江戸の頃から東京を支えた庶民の街です。皆さんも聞いたことがあるワードだと『渋沢栄一』、『伊能忠敬』、『富岡八幡宮』というとご存じなのではないでしょうか。
本コラムでは偉人との関わりも多い、歴史深い門前仲町の魅力を紐解いていこうと思います。

  1. 歴史
  2. 特徴
  3. グルメ

1. 門前仲町の成り立ち

2024年から刷新され1万円札の図柄になる渋沢栄一は資本主義の父ともいわれ、現みずほ銀行の生みの親でもあります。そんな偉人が日本橋へ通うために邸宅地として選んだのがこの門前仲町なのです。皇居にも程近い門前仲町は日本橋や丸の内などのビジネス街に隣接する居住エリアとして発展してきました。

富岡八幡宮は寛永4年(1627年)に創建され、江戸三大祭りの1つ「深川八幡祭り」が催される周辺地域に根付いた江戸最大の信仰を有する神社です。境内には門前仲町に居を構え、測量旅行出発に際し旅の無事を祈願した伊能忠敬の銅像や4.5tにも及ぶ日本一大きなお神輿、他にも大関力士碑等が展示され、新横綱の土俵入りを奉納する事でも知れられている江戸最大の八幡宮です。

そしてメイン道路の永代通りには日本橋のビジネス街と門前仲町の城下町を結ぶ要所「永代橋」があります。実はこの永代橋は一度取り壊しが検討されたことがあるのです。しかし、ビジネス街と居住エリアを繋ぐ重要性から周辺住民が声を上げ住民活動により維持された貴重な交通拠点なのです。常に人の流れがあるエリアだからこそ実現できた守るべき街なのだと感じます。

2.街並みの特徴

城下町としての歴史が長く、『住』に特化した街並みはその地で生活する人を惹きつけ、居心地の良い住環境が整っています。東京駅までは2kmの一本道で、ビジネス街との接続も良く通勤にも便利です。加えて都営大江戸線、東京メトロ東西線と主要地下鉄路線が2路線も使えるため、アクセスに関しても文句なしの利便性を兼ね備えています。

特出すべきは街の懐の大きさです。グルメのバラエティ性に非常に富んでおり、ミシュランガイドに掲載されるお店をはじめ、きたなシュランなどのバラエティ番組や各メディアでも取り上げられる激安激ウマグルメも豊富にあるため、その日の気分で幅広い「食」を楽しめる街です。

3.オススメのグルメ

今回はいくつかオススメのお店を紹介したいと思います。
1つ目は丸七です。こちらのお店のかつ丼がInstagramで拡散され有名になりました。
分厚いボリューミーなお肉に甘だれがしみ込んだとんかつはやみつきになります。さらに、とんかつの下に半熟の卵が熱々のご飯の上に敷き詰めてあり舌の上でとろけます。この見た目のインパクトに加え、口の中で広がる甘みととろみのハーモニーはぜひ一度は味わって欲しい一品です。

かつ丼 かつ丼

2つ目は「深川めし」という地元グルメです。
ご飯の上にアサリをまんべんなく敷き詰め、蒸籠にすることでアサリの旨みをぎゅっと閉じ込めた絶品料理です。老舗のお店がいくつかありますが、お店によって少しずつトッピングが違うので、試行を凝らした名店ごとの味を楽しんでみてはいかがでしょうか?

深川めし

門前仲町は住むと街が好きになる下町情緒にあふれる温かい街です。皆様も是非一度門前仲町に足を運ばれてみてはいかがでしょうか?