毎日暑い日が続きますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
暑い日に賃貸マンションのエアコンが壊れたりするとたまったものではありませんね。
今回は設備が故障した際の家賃はどうなるかをみていきましょう。
日本賃貸住宅管理協会が2020年に公表しております、『貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン』によると、下記のような計算方法になります。
賃料減額ガイドライン
A群に該当するか確認
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電気が使えない | 40% | 2日 |
ガスが使えない | 10% | 3日 | |
水が使えない | 30% | 2日 |
A群のいずれにも該当しない場合
群 | 状況 | 賃料減額割合 | 免責日数 |
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トイレが使えない | 20% | 1日 |
風呂が使えない | 10% | 3日 | |
エアコンが作動しない | 5,000円(1ヶ月あたり) | 3日 | |
テレビ等通信設備が使えない | 10% | 3日 | |
雨漏りによる利用制限 | 5%~50% | 7日 |
まず、対象がA群に該当するかを確認し、該当しない場合B群に該当するか確認をします。
例えば、賃料10万円のお部屋でガスの故障で6日間ガスが使用できなかった場合、下記の計算となります。
月額賃料100,000円×賃料減額割合10%×(6日-免責日数3日)/月30日=1,000円の賃料減額(1日あたり約333円)
※免責日数とは、物理的に代替物の準備や業務の準備にかかる時間を一般的に算出し、賃料減額割合の計算日数に含まない日数
必ずしもこの計算で算出しないといけないという訳ではなく、あくまでも目安を示しているものであります。
もちろん、天災等のオーナーと入居者の双方に責任がない場合の故障は対象にはなりません。主に経年劣化が対象となります。
クレアスライフグループでもオーナーと賃借人と双方とやり取りがありますので、本ガイドラインを目安に対応をしておりますが、最終的には話し合いとなります。設備の故障は仕方のない事なので、大幅な賃料減額を提示したり、賃料減額を拒んだりするのではなく、きちんと話し合いをして早期に対処しましょう。
設備の故障はどこかのタイミングで必ずありますが、そんなに家賃減額の話が頻繁にあるわけではありません。例えばエアコンは、戸建て(家族で住んでいる方)やペットを飼っている方は年中稼働している方も多いと思います。しかし、実際に交換をするのは10年に1回やるかやらないかくらいです。対してワンルームの入居者の大半が、日中は仕事や学校で部屋におらず、帰宅しても寝に帰る程度です。稼働時間は圧倒的に戸建てと比べて少ないので、故障するリスクは比較的少ないです。再三申し上げますが本コラムは故障した際のお話しとなり、頻繁にあるお話しではありません。