【不動産価格・市場に影響を与える要因8つ】

さて、マンション経営をこれから検討される方の中には、不動産価格がこれからどうなっていくのか気にされている方もいるのではないでしょうか?
ここでは、不動産価格がなぜ上昇しているのか、その要因について解説していきます。

① 建築資材の高騰

日本建設業連合会によると、建設資材価格は2021年1月からの2年間で28%値上がりしました。原因は、木材価格の高騰「ウッドショック」と鋼材価格の高騰「アイアンショック」です。これら2つの「ショック」の背景にあるのはコロナ禍での落ち込みとそこからの復調です。コロナ禍明けの経済回復が世界で同時多発的に起き、需要が急拡大したことで高騰しました。

② 人手不足

日本では人口減少と高齢化による人手不足も顕在化しています。それによって、建設現場で働く人の労務単価はコロナ禍の前後で10%前後程度上がっています。さらに、こうした価格がまだ上がりそうな要因もあります。2024年の働き方改革です。2024年4月以降、トラックドライバーや建設業者に対して1日の労働時間の制限が強化される「2024年問題」が控えています。現在は足りない人手を補うように長時間労働が続けられていますが、今春からはそれが難しくなり、人件費がさらに上がる可能性があります。

③ 金利政策

日銀による金融緩和政策により、住宅ローン金利が低くなったため、不動産の需要が増え価格上昇の一因となっています。世界ではインフレーションが進んでいますが、日本では低金利政策がなお維持されています。2024年は、日銀がマイナス金利政策解除するか等、その動向に注目が集まります。

④ 円安

2022年以降、急激な円安が続いているため、海外の投資家が日本への不動産投資を行う傾向があります。円安によって、相対的に割安で不動産を購入できることに加え、マンションやオフィスビル需要の高まりによって不動産賃料が上昇しているため、高い利回りが期待できるからです。さらに、資材を輸入している建物は円安により建築価格が上がるほか、円安によって外国人観光客が増え、ホテルの需要も高まることから不動産価格は今後も上昇することが予測されます。

⑤ 新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症による不動産価格への影響は一時的なもので、現在は回復の傾向が顕著に表れています。むしろ、新型コロナウイルス感染症の流行によってリモートワークが定着し、郊外部の需要が増え、全国的な不動産価格の上昇につながっています。

⑥ ウクライナ侵攻

ロシアのウクライナ侵攻による国際情勢の不安定化に伴って、海外から輸入する原油価格や木材価格が高騰し、住宅価格にも影響しています。また、建物の素材である鉄筋や鉄骨が不足し、価格が高騰する影響で、中古住宅への需要も増え結果として全体的に住宅価格の上昇が考えられます。

⑦ 2022年生産緑地問題

2022年には、「生産緑地法」によって優遇されていた農地が一斉に売却されるのではないか、それが都市部の地価を暴落させるのではないか、と言われていました。これが「2022年生産緑地問題」です。ですが、現実にはそのような急激な影響は出ておりません。生産緑地法が改正された1992年から30年が経過する2022年に、生産緑地の約8割が営農義務を終えるため、大量の農地が売却されて市場に影響するのではないかと言われていたのです。そこで、この問題を危惧した国が対策を行った結果、現段階では大きな影響は出ておらず、しばらく地価暴落の可能性は薄いと見られています。

⑧ 2025年大阪万博

東京五輪ではインフラ整備に伴う経済効果が早い段階から確認でき、それよりも早い時期から地価上昇が始まり、不動産価格が跳ね上がりました。大阪万博も、インフラ整備と再開発による不動産価格の上昇が予想されます。

【不動産売買で失敗しないためには】

不動産価格は、社会情勢や経済の動向、人々のライフスタイルの変化など、様々なものが影響します。不動産売買で失敗しないためには、情報をしっかり押さえながら、その先の予測を立て、信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。クレアスパートナーズでは、所有物件の無料査定や厳選した中古物件の販売を行っております。