不動産投資には区分マンション、一棟マンション、一棟アパートなど色々なものがあります。その中でも新築に投資するのか、中古に投資するのか、選択にはかなり幅があります。
今回は、前回のコラム「新築と中古どっちがお得?Vol.1」に引き続き、簡単なシミュレーションを例に比較をしていきたいと思います。

ケース① 新築の場合

コンシェリア大塚CROSSIA 新築

価格3,380万円自己資金10万円
ローン3,370万円提携金融機関金利1.8%
ローン年数45年返済額91,103円
管理費10,790円家賃105,435円
収支3,542円  

新築マンションを自己資金10万円でローンを使い購入した場合でも、月額の収支はプラスになります。
しかし、ローン年数は45年で組んだ場合ですので、現在39歳以下の方でないと45年は組めません。40歳以上になりますと、ローン年数は年齢を重ねる毎に短くなります。
当然ながら、ローン年数が短くなると収支は悪くなります。
次は中古マンションを見てみましょう。

ケース② 一般的な中古マンションの場合

パレステュディオ代々木 築年数17年

価格2,780万円自己資金10万円
ローン2,770万円提携金融機関金利1.9%
ローン年数38年返済額85,336円
管理費10,630円家賃99,935円
収支3,969円  

今回の中古マンションの場合は、自己資金を10万円でローンを使い購入した場合でも、月額の収支はプラスになります。
しかし、ローン年数は38年で組んだ場合ですので、現在46歳以下の方でないと38年は組めません。新築同様に年齢によってローン年数は短くなります。
また、中古マンションの場合、築年数によりローンを利用できる上限が異なりますので、物件ごとにローン期間は増減します。
築年数が一定に達すると金融機関は融資をしづらくなるため、現金での購入の仕方しかありません。次はそのような物件の場合を見てみましょう。

ケース③ 築古の中古マンションの場合

菱和パレス上北沢 築年数28年

価格1,050万円自己資金1,050万円
管理費9,450円家賃50,935円
収支41,485円  

ローンが組めない物件ですので自己資金は当然ですが物件価格の全額になり、ローン返済もありませんので月額収支もプラスになります。

このシミュレーションではどの物件が投資効率が良いか分かりづらいので一つの指標として一般的な物件利回りをそれぞれ見てみます。
それぞれの物件を現金で購入した場合の収支が利回りになります。
新築の大塚の物件は価格3,380万円 (家賃ー管理費)×12ヶ月は1,135,740円ですので、利回りは3.3%になります。
中古の代々木も同様の計算をすると利回り3.8%になり、ローンが組めない上北沢の物件は4.7%になります。
利回りでは、最も古い上北沢の物件が投資効率は良いと判断出来ます。
ただ、現金で1,050万円の資金が必要ということと、28年前の設備仕様が今後の入居者ニーズに合うのかまた、築28年なので室内設備の老朽化による出費も考えなくてはいけません。

つまり、単純に利回りだけでは物件の投資価値は図れず、ご自身が利用できる自己資金や、物件の広さ、立地、設備の劣化具合などを相対的に考える必要があるといえます。また高利回りを求められる方は、これらのリスクを考慮して投資を判断しなくてはいけません。
逆説的に考えるのであれば、投資利回りが高いことはそれだけ潜在するリスクも高いと考えることもできます。

クレアスパートナーズでは、こういった内容も踏まえて、お客様にとって最適な物件選びをサポートさせて頂いておりますのでお気軽にご相談ください。

次回からのコラムでは、これら①~③のケースをより詳細に分析していきたいと思います。